ただいま梅雨の真っ最中ですが、もうお中元商戦は動きだしています。
こんな時期に必ず目にする「全国宅配無料」というコピー。以前ほどそれを謳うチラシは少なくなりましたが、たまに見かけることがあります。うちが扱っているシャディサラダ館のカタログでは、「持ち帰り価格」と「宅配価格」、「送料込み」と分けられています。
「全国どこまで送っても送料無料なんてお得だわ」
そんな声が聞こえてくるこのサービス。
当事者が言うのも少々抵抗がありますが、これは【送料という名目で料金は頂きません】という意味です。日本中の宅配業者に尋ねても、無料で配達してくれる業者などいるはずもありません。ここ八女市から北海道に送る時、当然料金はかかります。それを購入者から頂かない理由は・・・・。
ざっくり言いますと、その料金が800円かかるとした場合、その分を購入者から頂かないならば、店側でその負担をしなければなりません。3,000円の商品を考えれば、この売上3,000円の中から送料を捻出しなければなりません。一概に言えませんが、送料800円を負担して店の利益を確保するためには、この商品の仕入れ代金は上代の55%以下でなければなりません。そうでなければその負担は出来ないということです。
さらには、〇割引きで全国宅配無料という商品となれば、商品の原価率がさらに低くなるという事で、その品質は推して知るべしです。
産地直送品もそうです。送料無料を謳っていますが、送料は商品代金に含まれています、例外なく。送料と言う名目で代金を頂かないだけのことです。
ですから、そのキャッチコピーだけにとらわれずに、価格と中身が釣り合っているのかを確かめることが重要だと思います。当店で取り扱っているお酒などは、そんな利益率がありませんから、当然正規の送料を頂かないと対応できないのです。
そして、インターネットでお酒を売っている店舗。YAHOOとamazonを比べると、YAHOOでは、まだ送料を商品代に上乗せして購入者に請求できますが、amazonの場合、プライム会員は基本送料無料。となると、送料名目で代金を請求できないから、商品代の中にそれを含ませています。ですから、同じ業者の同じ商品でも、YAHOOとamazonで表示価格が違うのはこんな理由があります。
うちの店のウイスキーコーナーで、スマホ片手に価格を比較しているあなた。
送料まで考えて判断するべきですよ。
商品代がインターネットショップよりうちの店が安いとは言いませんが、送料を考えると充分魅力的な価格を提示していると思います。
2024-07-04 12:06:58
商いの話
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