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商品の価格とは?

商品の価格とは?

 市場に流通している商品の価格に疑問を持っていられる方も多いのではないでしょうか。

 「同じ商品なのにどうして価格が違うの?」

 「以前はこんなに高くなかったけど…」

 まず、お酒の商品価格とは基本的にそれを販売するまでに掛かるコストであって、味の価格ではないという事です。もちろんメーカーも、こうすれば美味しいと思ってコストをかけて造りますから、当然それを美味しいと感じる方は多いでしょう。それが、需要と供給のバランスが崩れた商品に関してはそうではありません。需要よりも供給が足りなくて、それが価格の高騰につながっています。その中でも特にウイスキーが顕著です。サントリーの響や山崎、白州。ニッカで言えば、竹鶴や余市などです。また、焼酎でも日本酒でもそんな商品は存在します。

 例えばサントリーの山崎12年は、オークションサイトでは25.000円前後,ネットショップでは30.000円前後の値をつけています。メーカー希望小売価格12.000円程度の商品が、です。しかし、ある所にはあるのですね。もちろんうちの店の様な小規模な酒販店にもそれらの商品はほんの少しですが入荷はします。しかし、従来のお取引いただいている飲食店様に優先的に納めるために、良く問い合わせがありますが、店頭に並べることなどここ数年出来ていません。
 この商品に関しては、通常ならメーカーから卸店を通じて小売酒販店にやってきます。その経路でこのウイスキーブームの前までは平穏でした。スナックなどの取引先には多少の値引きもして納品していたのが、今では信じられません。それはこれらの商品、特にウイスキーは投機の対象になっていて、それも外国人が絡んできて未だに価格の高騰に歯止めがかかりません。こんな異常は状況になって、もうすぐ10年近く経ちます。その当時と比べれば、メーカーも増産体制を作っているのでしょうが、それを超える状況の様です。

 また、オークションにしてもネットショップにしても、同じ商品がどうしてこうも価格に差がある理由は、そこに至るまでの経過でしょう。売り手がその商品を手にするまでに、どれだけの経緯を経てきたのか。それが価格に反映されているのではないかと。メーカーも卸も基本的に通常の価格で流通させますから、その後の経緯が価格に大きく影響を及ぼしていると思います。

 で、何が言いたいかというと、本来の価格を大きく上回るプレミア価格のついたウイスキーを味わうのなら、国産品でも輸入品でもそれに見合う商品があります。まさにコストパフォーマンスの上では優れた商品が。山崎12年に3万円を出すのなら、他のメーカーの12年物なら7.8本は買えます。それを選んだ方が賢いと頑固な酒屋の店主は思います。しかし、その希少価値も価格に含まれていると思うのなら、それを楽しむことを否定はしません。

 売る商品があれば、この騒ぎも酒販店とすれば歓迎しますが、1日も早くこの騒ぎが収まって欲しいと思っています。

 参考までに。ショッピングサイトで価格を比べる場合、例えばamazonとyahooでは差があります。それは、送料を転嫁できるyahooと出来ないamazonとの差で、同じ商品でも、総じて送料分を商品価格に加算しているamazonの方が高い傾向です。自分の手元に届くまでの送料を含めたコストを考えないと、商品価格だけで判断しないことをお勧めします。うちの店に来店された方で良くいらっしゃるのが、ウイスキーの棚の前でスマホを取り出して何か見ている方。それはきっとサイトと価格を比べていらっしゃるのではないかと思います。送料を含めてここでかった方が安いのか高いのか。

 まあ、お酒は嗜好品ですから、はたがとやかくいう事ではないですね。失礼しました。

 頑固な店主

2024-06-04 12:32:54

お酒の雑学   |  コメント(0)

 

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