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職人気質の血 SEASON①

職人気質の血 SEASON①

 2020年、新型コロナ禍が始まった年。

 確か日本に入ってきたのがこの年の初めだった。しかし、これほどの影響があるとは思っていなかった。流行の元凶とされたお酒。それを提供するお店・・・すなわち、うちの取引先という事。飲食店には手厚い支援があったものの、そこにお酒を卸す小売酒販店や、これまたそこにお酒を卸す卸問屋などにはそれはなかった。

 しかし、そんな愚痴を言っても・・・もう何度も言ってきた・・・もう言わないと誓ったから言わないが、その時期には店を閉める訳にもいかず、かと言って店売りなどそうあるはずもなく、もてあます時間をSNSで見つけたこれを作り始めた。

 一般的には「台湾カステラ」と呼ばれている。小麦粉と卵と牛乳と砂糖とごま油などの生地を湯せん焼きが特徴のお菓子。





 ネットでレシピを調べて、一番親切な「cotta」を参考にして始めて見た。この写真はそこのものだが、見るからにふわふわで美味しそうだった。

 もともとうちの家は調理人が多い家系。祖父母も父母も叔父たちもそうだった。当然私にもその血は流れていて、ものを作ってそれを食べてもらって喜ぶ顔を見ることに元来幸せを感じる。そして、なかなか妥協をしない職人気質も持ち合わせている。それが深みにはまる原因にもなった。よし、オーブンはある。あとはレシピにある材料を取り寄せて、足りない道具も買い足して準備万端。レシピ通りに下ごしらえして、レシピ通りにオーブンで焼いてみた。

 しかし、とてもふわふわとは呼べない出来上がり。下の方は十分に火が通っていない部分も見える。

 何が悪いのか。

 レシピには「オーブンの癖もありますから・・・」とはあったが、材料の配分が違ってたのかと、慎重に数回きっちりそれぞれを計って焼いてみたのだが結果は変わらない。となると、あとはオーブンに原因があるのだろうか。焼きが足りないなら温度か時間を上げるなり延ばすなりしろという事か。両方を一緒にすると原因が絞れない。まずは時間を延ばすことにした。レシピにある「60分」を5分刻みで80分まで。少しずつは「焼き」も改善はしたのだが、いまいち納得できない。今度は温度を上げてみた。レシピには150℃とある。それを10℃づつ180℃まで上げて行った。しかし、この温度では表面が焦げてしまう。レシピにある表面にアルミホイルを被せることをしても。ここからちょうどいい時間と温度の兼ね合いをまた模索。

 行きついた結論は、このうちのオーブンなら「170℃で75分」が最適との結論を得た。ここまで来るには20個ほど焼いただろうか。その頃には、自分なりに納得できる完成度だとは思っていたが、配った皆から「美味しいかった(^^)/」とは言ってもらえた。そして、「売り物にしたら」と言う声も。

 そんな声を真に受ける私ではなかったが、嬉しくはあった。

 しかし、それがまた深みに嵌ることになる。

 つづく・・・。


【頑固で偏屈な酒屋の一言】

 犬や猫の血統書ほどあてにならないものはない! 

 

2025-02-20 11:17:13

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