先日10月5日の西日本新聞にこんな記事があった。
この八女が出身の五木寛之さんだ。
父親の仕事の関係で朝鮮半島に渡り、終戦を機に再び八女の地に戻ってこられた五木さんは、幼少のころから大学で上京されるまでをここで過ごしている。彼がこの辺りで過ごしたことが分かる地名や店名が、ふんだんに出てくる古い著書を読んだことがある。また、この記事にある方もそうだが、私がお世話になった方も五木さんとの思い出を語っていた。そして、私の父も五木さんと同じ高校で、新聞部に居た彼のことを覚えていると話していた。その方も父もすでに鬼籍に入ったが、齢九十を超えてなお旺盛な執筆活動をされている五木さんに感服するばかり。
この記事の最後にある五木さんの言葉。
「ただ一つのふるさとと言えるのは、八女の地をおいてほかにない。・・・・・私にとっての山は飛形山、川は矢部川です」
うちの店から正面に見える飛形山。小さいころから、夏も冬も遊び場だった矢部川。お会いしたこともない五木さんを、今はその頃の思い出に重ねている。
五木さんがそう語ってくれる八女の山と川。もちろん私も大好きである。そんな飛形山と矢部川が育んだ田んぼで出来た米を使って、この地で古くから酒造りに勤しんできた蔵元で醸して頂いたお酒が「純米大吟醸 飛形」である。また、奥八女から流れ出た二つの大河が星野川と矢部川。うちの店のほんの少し先で合流して矢部川となっている。その二つの大河から名前を頂いた「星矢2020」は、これも「飛形」と同じ繁桝の蔵元である高橋商店で蒸留して頂いた。
この八女をふるさとと言ってくださる五木さんにこの二つを届けられないものか。この八女に思いを馳せて、楽しんで頂ければ何よりなのだと思い、ネット上でそれを調べてみるが、それらしき連絡先が見つからない。時折、八女市関連の催しに五木さんの名前を見ることを思えば、市役所に尋ねれば分かるかもしれないが、売名行為だと取られるのも本意ではないし、一市民のそんな希望を聞いてくれるとも思えない。
五木さん御年齢を考えればそう時間はないが、ここはあきらめるしかないのか。
2024-10-13 14:05:56
商品への思い
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