国内に流通しているビールメーカー大手四社のビール瓶をじっくり見たことのある方は、この業界の方かそれとも瓶を作っている方くらいでしょうか。それは、それぞれのメーカごとに違うと思いますか?それとも同じだと?
日本酒で言うと、一升瓶と言う共通の容器が、あり多くの日本酒はその容器に入れて販売されています。この一升瓶の起源は置いとくとして、回収再利用と言う今のリサイクルの時代を先取りしていました。歴史からすればビールの方が新しく、その瓶の生い立ちはどうだったのでしょう。
明治20年代に多くのビールメーカーが生まれ、明治・大正・昭和と激動の時代を生き抜き、統廃合を経て今の四大メーカーが存在しています。その流れも関係していますが、現状のビール瓶の大瓶は「アサヒ」「サッポロ」「サントリー」の各社は、肩のある共通は瓶を使っていて、「キリン」だけがなで肩の瓶を使っています。
中瓶は大瓶に比べると形は大きな違いはありませんが、3対1の構図は変わりません。酒屋の立場からすると、空瓶を回収して卸店に返却する時には、キリンとそれ以外を分ける必要があり、一升瓶のようにすべて同じ便を使ってくれればこの作業もなくなるのにと思っています。キリンだけ歩み寄れば実現するのではないかと思いますが、かつての巨大シェアを持っていたプライドがそうさせないのか、一向に実現していません。と言うか、そんな話は出ていないのかもしれません。しかし、キリンが使っている瓶は他の瓶より明らかに軽く、大瓶ひとケースならば数キロは軽いようです。その点は酒屋に優しい瓶と言うことになりますが、それならほかのメーカーがそれに合わせてくれるものと思っていたら、キリンの瓶がそうなって20年ほど経つのに何も変わっていません。まあ、大瓶の需要が年々減少していることもあるでしょう。
昔は(ここで出てくる昔とは30年ほど前)、中元や歳暮期には大瓶半ダースや1ダース詰めのギフトが定番でした。しかし、今ではその需要は全くなく、こんな田舎でも10数年前にほとんどなくなりました。最近覗いたスーパーやコンビニでも大瓶だけでなく中瓶の存在もなくなっていたのには驚きでした。
うちにはまだ大瓶は扱っていますが、それももうすぐ無くなるのでしょうね。それより先に、メーカー側から終売のお知らせが来るかもしれません。
この情報を知って何を得するのか・・・・・。
ラベルの見えないビール瓶を見て、「それはキリンビールだ!」とキリンビールにしか使えないネタを自分のものにできます。
それくらいです。
2024-09-09 16:31:24
お酒の雑学
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