ここだけのお酒の話
相変わらずウイスキーの品薄状態は続いてる。
響や山崎、竹鶴などはもちろん、角瓶もまだまだそれが続いてる。その角瓶の余波がブラックニッカにも及んで、出荷調整で十分な数が入らないってこともあった。工業製品と違って、そう簡単に商品が出来るものではないことは分かる。スコッチウイスキーなどは、三年以上樽熟成をしなければならないと法律にあるそうだ。日本にはそんな法律がないから、各メーカーが何年の時間をかけて世に出しているのかはわからない。
年号の入ったビンテージウイスキーは、その期間が明記されているからそうだろう。
しかし、私がこの仕事に携わり始めた頃は、ウイスキーが良く売れていた。スナックなどのボトルキープが全盛で、サントリーもさぞや儲かっていたことだろう。新規にスナックがオープンするとなると、店で使うグラスやアイスペールなどや、本来は専売公社の担当のはずの灰皿まで出してくれた。それにも増してウイスキーの現品協賛がすごかった。席数によるが、20人程度なら主力で使うウイスキーが最低5ケースを出してくれた。店側からすれば、金額に直せば結構な額になったはずだ。しかし、商品が足りないとか出荷調整なんて一度もなかった。注文した分だけ商品はあった。
振り返ると、どうして品切れを起こさず商品を供給できたのだろう。スコッチウイスキー並みに3年の貯蔵をするならば、とても間に合うはずはないと思うし、3年後の需要なんて簡単に予測は出来ない。その疑問がなるほどと解決する噂を聞いたがここでは言わない。
そんな時期も長くは続かず、気が付いたらその需要は一気に冷え込んで、最盛期からすると1/3程度(グラフ参照)まで落ち込んだ。

結構長く冬の時代は続いて、その最盛期に盛んに蒸留した原酒が、需要のピークを過ぎてダブついたのか、リザーブやローヤルにも年号が入っていたこともあった。
そして今。
かつての勢いを取り戻すような人気が復活。ゆえに品薄。
そこで疑問。80年代前半はどうして品薄ではなかったのだろう。どうして充分に供給されていたのだろう。噂のサントリーマジックが生きているのなら、この波も充分超えられたのにと思う。もうそのマジックを使わないと今の経営陣は判断しなかったのだろう。もうそのマジックの手引書が存在しないのだろうか。売れる時に売っておけ・・・的な商売は悪だと判断したのだろう。結果的に、サントリーの企業価値は確実に上がったと思う。それも世界的に。
だけど、そんなサントリーに今ある疑問がこれ。

業務用の角瓶なのだが、この5L以外は当然「ウイスキー」とある。しかし、これは「リキュール」となっている。そう名乗らなきゃいけないという事は、副材料が入っているという事。厳密にいえばウイスキーではないという事。「レモンビールスピリッツ」を加えましたトラベルにあるが、角瓶と名乗って中身が違う事はどうなのだろう。
サントリーの担当セールスに聞いてみたいが、あることがあってうちには出禁。
ちょっと不信感・・・。
2024-06-23 15:38:55
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