お酒の雑学
この【KuraMaster】とは、2017年から開催されている、フランスの地で行うフランス人のための日本の伝統的な酒類のコンクールで、審査員はフランス人を中心としたヨーロッパの人たちで、飲食業界のプロフェッショナルで構成されているそうです。2024年の日本酒の総出品数は過去最多となる1223銘柄が出品され、また2021年度から本格焼酎・泡盛コンクールを新設、審査対象を拡大し、2024年度は197銘柄がエントリーされました。
世界には日本のお酒を対象とした様々なコンクールがありますが、Kura Masterではフランスの歴史的食文化でもある≪食と飲み物の相性≫に重点が置かれて、コンクールや試飲会、各種イベントを通して、食と飲み物のマリアージュを体験する機会を創り、フランスをはじめとした欧州市場へ日本酒、本格焼酎・泡盛などをアピールする場を提供しているそうです。
そして、公平且つ公正な審査を行うため、ソムリエたち審査員が日本酒を深く学び、自ら日本酒を正しく伝える知識を得ることを目的として、酒文化研修旅行が2017年から毎年実施され、今後は本格焼酎・泡盛の審査員が日本の蒸留酒等を学ぶための研修旅行も予定されているそうです。
日本の酒造りが「ユネスコ無形文化遺産」に登録されたのも、こういった国際的なコンクールの影響もあると思います。
よく観るYouTubeのチャンネルに、外国から日本にやってきた人たちを、日本食のお店に案内する的な動画があります。食事の流れで出てくる日本酒を試してみて、ほとんどの方が「美味しい」と絶賛しています。もちろん、日本で生まれた米で出来たお酒が和食と合わないはずはないのだが、それを味わった後の笑みを見ると、この業界に生きる身としては素直にうれしく思いながら観てる。
食の国と呼ばれるフランスでこんなコンテストが開かれた意義は、日本酒に限らず、焼酎や梅酒、ジンなどのスピリッツにもいい影響がこの先あると思う。世界での人気が先行しているウイスキーに追いつく日も近いのではないかと思うし、随分と少なくなった日本酒の売上の回復を願うばかり。そして、当店の世界戦略商品「純米大吟醸飛形」や「星矢2020」が世界に羽ばたく日も近い!?のではないかと・・・。
そんな世界的なコンクールで、「プラチナ賞」や「金賞」を受賞した商品がこの八女にもたくさんあり、そのすべてをうちの店でも扱っている。ヨーロッパの、フランスの人たちを唸らせた蔵元渾身の作品たちを味わってみてください。
受賞酒はこちらから
2024-12-15 14:30:45
コメント(0)
愛飲家からすれば、そのウイスキーの輸入元がどこなのかはそう気にすることではないかもしれない。正規のルートで輸入されたものなら中身が違うことはないが、販売する方からすると多少気にはなる。
例えば、ジャックダニエルはサントリーが輸入元となっていた時期が長く、私の中ではサントリーが知名度を上げたとの印象がある。それがいつの頃からかアサヒビールがそれを担っていた。メーカーとの販売契約がどうなっているのかは分からないが、サントリーとのそれが切れてアサヒビールになって、アサヒビールのそれが切れたそうだ。
調べてみると有名どころでは、「カティサーク」「カミュ」などの正規代理店にアサヒビールがなっているようだ。しかし、ジャックダニエルの売り上げが無くなったのを埋めるために、この秋に力を入れているのがこれ。
【ブッシュミルズ】
このウイスキー、日本ではまだまだ知名度が低く、スーパーでもなかなか見かけない。そして、スコッチは分かるがアイリッシュなんて聞いたことが無いと言うアイルランドのウイスキー。うちに店には「ブッシュミルズ」「ブッシュミルズブラックブッシュ」「ブッシュミルズシングルモルト10年」「ブッシュミルズシングルモルト12年」とフルラインナップ。
この秋に輸入元のアサヒビールがキャンペーンを仕掛けてきた。飲食店向けなのだが、このウイスキーのハイボールを注文された方にクラッチカードを引かせて、帽子やTシャツ、ステッカーなどが当たるキットを用意している。従来の取引のあるお得意様の中に、このキャンペーンに参加するお店はない。ならばうちの店が頑張るしかない・・・・?
うちの店には小さい飲食スペースがある。勝手に「高級会員制スポーツバー」などと言っている。飲食店の届け出をやっていないので店主の遊び場でしかないのだが、期間を決めて「ブッシュミルズ祭り」を企画している。
このウイスキーの事を語ってみる。
これは、世界五大ウイスキーの一つ、イギリスの西にあるアイルランドのもので、アイリッシュウイスキーと呼ばれているものの中の一つで、これが造られている蒸留所は世界最古だと言われている。1608年に当時のイギリス国王がウイスキーの蒸留を許可したことから始まり、アイリッシュ伝統のポットスティル3回蒸留、アイルランド産ノンピート麦芽100%のモルト原酒にこだわっているそうだ。
一般的なモルトウイスキーは2回の蒸留を行うが、アイリッシュウイスキーの伝統の3回蒸留で原酒を磨き上げているそうだ。原料もアイルランド産の大麦麦芽にこだわり、厳選された最高のシェリー樽で熟成されているそうです。
一番廉価で手が出しやすい「ブッシュミルズ」のレビューをネットから拾ってみた。
《香り立ちは弱めですが軽やかなフルーティーさが感じられます。それほど個性は感じられませんが調和のとれた香りです。口に含んでみると味わいは香りでの印象よりもやや濃く、スムーズでまろやかです》
《香りからはなんのフルーティーさかはわかりませんでしたが、口に含んでみるとかすかに爽やかな柑橘類やリンゴを感じます。柑橘類はレモンから酸味を抜いてもう少しミカンに寄せた感じです。甘すぎずクリーミーで穏やかな飲み口で、余韻にはクリーミーなバニラがかすかに残り数秒で消えていきます》
《圧倒的に今まで飲んできたブレンデッドの中ではモルトのテイストがすごい。バニラというかカスタードみたいな甘い香り。香りは濃厚なんだけどスムースに入ってくる。アルコール感はすこしピリッときますが、それ以上にまろやかで芳醇な香りに支配されているイメージ》
《スムースな飲み口で、飲みやすく美味しいウイスキーです。フルーティな香りに漂う焦げ感と、どこかスパイシーなところがあり飽きません。ホワイトラベルをロックで、少しだけ水を足して飲むのが、自分の定番になりました。》
《ブッシュミルズのソーダ割りが大好物です。モルトの乾燥にピートと言われる泥炭を使用せず、アイルランドの伝統的な3回蒸留で作られているため、非常にライトで軽快な味わいが特長です。ソーダで割れば、ブッシュミルズのフレッシュさに、炭酸の爽快さが相まって、このうえなく爽やかなハイボールとなります。もちろん、アルコール感が比較的に薄いためストレートやロックでも楽しめます。フレッシュなフルーティさと僅かな甘みが心地よい、飽きることのないウイスキーです。》
・・・・などなど。
なじみの薄いアイリシュウイスキーの入門書として最適ではないでしょうか。価格も2,000円を切るお手頃感。これをスタートに「ブラック」→「10年」→「12年」と深みに入ってみませんか。
【頑固で偏屈な酒屋の一言】
性別も年齢も体格も違うのに、血圧130を越えると降圧剤を処方する医者は信用できない。
2024-11-12 09:56:02
コメント(0)
日本酒の楽しみ方にはいろいろある。
温めたり冷やしたり、そのまま常温であったり。好みや季節、種類によって楽しむ温度が多くあるお酒は日本酒しかないと思う。温める「お燗」にしてもその温度で呼び名が変わる。それだけ間口が広く多くの人に楽しんでもらえるお酒と言うことだ。赤ワインを寒い時に温めて楽しむことはあるようだが、これは同じ醸造酒である日本酒と通じるものがあるかもしれない。どちらも温めてそれを飲むことで血の巡りが良くなり、結果的に体を温めてくれることになるのだと思う。
では、「冷や」とは?「冷酒」とは?
早い話、「冷や」とは室温と言うか、日本酒を温めたり冷やしたりしない温度の事で、気温20度前後を指す。一方の「冷酒」とは、10度前後に冷やした日本酒と言う意味。もちろん、室温と言っても北と南、夏と冬では差はあるだろうが、基本は20度前後。文字を見れば「冷」が入っているせいで、冷やすものだと思っている方も多い。「冷や」でと言って注文したのに、出て来たお酒は冷えても居なかったとお店にクレームを言う話はうちのお得意様でもよく聞く。
それに比べて「冷酒」とは、きちんと冷やして楽しむもので、一般的には「吟醸」造りや、火入れをしていない「生酒」をこれで楽しむのがオススメ。しかし、あまりキンキンに冷やしすぎるとせっかくの吟醸香を楽しむ事が出来ません。経験がありませんか?冷やしすぎの吟醸酒が出て来た時には何も感じなかったのに、しばらくしたら華やかな香りがして美味しくなった経験。まあ、どの飲食店でもビールと同じ冷蔵庫で冷やしていることが多く、ある程度のそれは仕方がないことかもしれません。また、見栄えを良くするために、木の桶に氷をたっぷり入れて、その中に日本酒の瓶を入れて出すってことは、写真撮影ならいいでしょうが、香りを含めて日本酒を味わう点からするとお勧めできません。
ちなみに、呑兵衛野球漫画の金字塔「あぶさん」の主人公景浦安武は、行きつけの店では、いつも「冷や」のコップ酒を飲んでいます。その理由は、「燗酒や冷酒は時間が経つと温度が変わって味わいが変わる」からだそうだ。だから冷や酒をコップに注いで、自分のペースで飲むのだそうだ。流石本物の呑兵衛。
そしてこの方は、
その「あぶさん」のモデルになった方で、永淵洋三さん。時代は違うが、大谷翔平の前の「二刀流」とはこの方のこと。プロ野球を引退後、佐賀で居酒屋をやっていたそうだが、数年前に店は閉められたらしい。一度ひょんなところでお会いして、そのお礼に「純米大吟醸八峰」を送って、ご丁寧にお礼の電話をもらったことがあった。一度お店を尋ねたかったが、出来なくなったのが残念・・・。
2024-09-19 16:55:18
コメント(0)
国内に流通しているビールメーカー大手四社のビール瓶をじっくり見たことのある方は、この業界の方かそれとも瓶を作っている方くらいでしょうか。それは、それぞれのメーカごとに違うと思いますか?それとも同じだと?
日本酒で言うと、一升瓶と言う共通の容器が、あり多くの日本酒はその容器に入れて販売されています。この一升瓶の起源は置いとくとして、回収再利用と言う今のリサイクルの時代を先取りしていました。歴史からすればビールの方が新しく、その瓶の生い立ちはどうだったのでしょう。
明治20年代に多くのビールメーカーが生まれ、明治・大正・昭和と激動の時代を生き抜き、統廃合を経て今の四大メーカーが存在しています。その流れも関係していますが、現状のビール瓶の大瓶は「アサヒ」「サッポロ」「サントリー」の各社は、肩のある共通は瓶を使っていて、「キリン」だけがなで肩の瓶を使っています。
中瓶は大瓶に比べると形は大きな違いはありませんが、3対1の構図は変わりません。酒屋の立場からすると、空瓶を回収して卸店に返却する時には、キリンとそれ以外を分ける必要があり、一升瓶のようにすべて同じ便を使ってくれればこの作業もなくなるのにと思っています。キリンだけ歩み寄れば実現するのではないかと思いますが、かつての巨大シェアを持っていたプライドがそうさせないのか、一向に実現していません。と言うか、そんな話は出ていないのかもしれません。しかし、キリンが使っている瓶は他の瓶より明らかに軽く、大瓶ひとケースならば数キロは軽いようです。その点は酒屋に優しい瓶と言うことになりますが、それならほかのメーカーがそれに合わせてくれるものと思っていたら、キリンの瓶がそうなって20年ほど経つのに何も変わっていません。まあ、大瓶の需要が年々減少していることもあるでしょう。
昔は(ここで出てくる昔とは30年ほど前)、中元や歳暮期には大瓶半ダースや1ダース詰めのギフトが定番でした。しかし、今ではその需要は全くなく、こんな田舎でも10数年前にほとんどなくなりました。最近覗いたスーパーやコンビニでも大瓶だけでなく中瓶の存在もなくなっていたのには驚きでした。
うちにはまだ大瓶は扱っていますが、それももうすぐ無くなるのでしょうね。それより先に、メーカー側から終売のお知らせが来るかもしれません。
この情報を知って何を得するのか・・・・・。
ラベルの見えないビール瓶を見て、「それはキリンビールだ!」とキリンビールにしか使えないネタを自分のものにできます。
それくらいです。
2024-09-09 16:31:24
コメント(0)
「あの人は酒が入ると性格が変わる」と言う言葉をよく聞きます。そして、確かにお酒が入るにつれて普段の姿とは違った一面を見せる人も良く見かけます。泣いたり怒ったり、笑ったり。まあ、笑い上戸に変わる分は場も賑やかになってそれはそれで良いのだが、泣かれたり、心当たりにない事で怒られたり。質が悪いのはやたらと説教する人。座った眼で睨まれて、ああだこうだと長々説教される地獄・・・味わった経験のある方も多いと思います。その相手が、上司だったり先輩だったりすると、その辛さも倍増します。
普段は口数が少なく性格も穏やかな人が、お酒が入ると豹変する原因がお酒なのでしょうか。お酒にはそんな力がるのでしょうか。
お酒のどんな成分が、人の脳や体にどう影響を与えてそうなるのかと言う科学的な根拠は持ちえません。しかし、ここまで生きてきて到達した結論があります。
それは、お酒が入ったから性格が変わるのではなくて、お酒が入ったから本来の性格や人間性が出たと言うことではないかと。素面の時には人がみんな持っている「理性」が働き、泣きたくても触りたくても怒りたくてもそれが作用して抑えてくれているのに、お酒が入ることでその「理性」の蓋が開いて抑えていた感情や性格が出てくると。そう考えると、酒の席で人が変わると言われているのも腑に落ちます。要は、良いところも悪いところも含めて素の自分が出てしまうと言うことではないかと。
そういう意味でお酒が果たす役割と言うのは大きいかなと思います。酒を酌み交わしながら親交を深めることも大切ですし、酒の席で壊れる付き合いもあるでしょう。付き合いのある方から酒の席でひどい事を言われて、その方が後日謝りに来て「どうか酒の席の事と言うことで勘弁して」なんて言われても、それが本音なのですから、それを聞いた後にどういわれても遅いでしょう。相手の本音が聞けたと割り切るべきでしょう。
逆に、その本音を聞けて嬉しくなることもある事でしょう。普段の付き合いからは分からなかったけれど、自分のことをこんなに思っていてくれてのかと思ったことはありませんか。私はあります。それまでは距離を感じていた方から、嬉しい言葉を聞いた時から、その距離は一気に縮まって、その方と過ごす時間が楽しくなりました。しかし、当の本人はその事を覚えていなかったようです。
お酒と言うのは、飲む人にとって薬にも毒にもなる、それも一瞬ですべてを奪う猛毒にもなりえることを思えば、慎重に付き合うことが大切だと思う反面、そんなことまで含めてお酒の持つ魅力なのだと頑固な酒屋の店主は思います。
2024-08-24 11:05:35
コメント(0)
日本酒や焼酎を飲むときに、そのグラスや器の持ち方などそう気にしなくてもいいと思う。ビールだってそう。しかし、よく見かける光景がある。こんな田舎でも美食家を自認する方々が、ワインを手にしてその蘊蓄を披露してる。その手にしたワイングラスをこう持っている。
この写真のグラスはブランデーグラスであるが、石原裕次郎の物まね芸人の影響なのか、それとも手のひらに収まりが良いのかはわからない。足の付いたグラスを持つ時にこうする方が多い。先の蘊蓄オヤジにもこれが多い。と言っても、アメリカのドラマでもこう持っている人も多いから、日本人だし、仕方がないのかなとも思う。
このブランデーグラスをこう持つ理由は、手のひらでブランデーを温めてより香りを立たせる意味がある。もちろん、ブランデーもロックが好きだと言う方には当てはまらないのだが、ワイングラスをこう持つとどうなるのか。
白ワインはビールほどではないにしろ、軽く冷やすことが望まれる。あまり香りが強くないからだ。しかし、香りが味わいの中でも重要な要素である赤ワインでは少し違う。20°以下が一番香りが立つと言われる赤ワインを、ブランデーグラス風に持てばせっかくその温度に合わせて出されたのに、体温で温める事になる。
となるとどこを持つのが正解なのか。それは、この写真にある「ステム」と呼ばれる脚の部分。ここだとワインの温度に影響を与えにくい。ならば、「プレートフット」と呼ばれる部分も同じなのではないかと疑問を持たれるだろうが、ここは、ワインの色や濃度などをソムリエなどがテイスティングする時に持つ場所で、蘊蓄を語るにはまさにベストの位置だが、素人にはおススメしない。もちろん「ボウル」の部分でもマナー違反と言うわけではないが、ワインを楽しむ上で知っていた方が良いかなと頑固な店主は思う。
先の、この辺に居るワイン蘊蓄オヤジ。
決まって「ワインを冷やしとって」と言う。それもビール並みに。嗜好品だから、どんな楽しみ方も自由ではあるが、冷やしすぎて香りを閉じ込めれば、それを味わえないオヤジだと思われるのにと心配してる。
2024-06-14 18:16:17
コメント(0)
市場に流通している商品の価格に疑問を持っていられる方も多いのではないでしょうか。
「同じ商品なのにどうして価格が違うの?」
「以前はこんなに高くなかったけど…」
まず、お酒の商品価格とは基本的にそれを販売するまでに掛かるコストであって、味の価格ではないという事です。もちろんメーカーも、こうすれば美味しいと思ってコストをかけて造りますから、当然それを美味しいと感じる方は多いでしょう。それが、需要と供給のバランスが崩れた商品に関してはそうではありません。需要よりも供給が足りなくて、それが価格の高騰につながっています。その中でも特にウイスキーが顕著です。サントリーの響や山崎、白州。ニッカで言えば、竹鶴や余市などです。また、焼酎でも日本酒でもそんな商品は存在します。
例えばサントリーの山崎12年は、オークションサイトでは25.000円前後,ネットショップでは30.000円前後の値をつけています。メーカー希望小売価格12.000円程度の商品が、です。しかし、ある所にはあるのですね。もちろんうちの店の様な小規模な酒販店にもそれらの商品はほんの少しですが入荷はします。しかし、従来のお取引いただいている飲食店様に優先的に納めるために、良く問い合わせがありますが、店頭に並べることなどここ数年出来ていません。
この商品に関しては、通常ならメーカーから卸店を通じて小売酒販店にやってきます。その経路でこのウイスキーブームの前までは平穏でした。スナックなどの取引先には多少の値引きもして納品していたのが、今では信じられません。それはこれらの商品、特にウイスキーは投機の対象になっていて、それも外国人が絡んできて未だに価格の高騰に歯止めがかかりません。こんな異常は状況になって、もうすぐ10年近く経ちます。その当時と比べれば、メーカーも増産体制を作っているのでしょうが、それを超える状況の様です。
また、オークションにしてもネットショップにしても、同じ商品がどうしてこうも価格に差がある理由は、そこに至るまでの経過でしょう。売り手がその商品を手にするまでに、どれだけの経緯を経てきたのか。それが価格に反映されているのではないかと。メーカーも卸も基本的に通常の価格で流通させますから、その後の経緯が価格に大きく影響を及ぼしていると思います。
で、何が言いたいかというと、本来の価格を大きく上回るプレミア価格のついたウイスキーを味わうのなら、国産品でも輸入品でもそれに見合う商品があります。まさにコストパフォーマンスの上では優れた商品が。山崎12年に3万円を出すのなら、他のメーカーの12年物なら7.8本は買えます。それを選んだ方が賢いと頑固な酒屋の店主は思います。しかし、その希少価値も価格に含まれていると思うのなら、それを楽しむことを否定はしません。
売る商品があれば、この騒ぎも酒販店とすれば歓迎しますが、1日も早くこの騒ぎが収まって欲しいと思っています。
参考までに。ショッピングサイトで価格を比べる場合、例えばamazonとyahooでは差があります。それは、送料を転嫁できるyahooと出来ないamazonとの差で、同じ商品でも、総じて送料分を商品価格に加算しているamazonの方が高い傾向です。自分の手元に届くまでの送料を含めたコストを考えないと、商品価格だけで判断しないことをお勧めします。うちの店に来店された方で良くいらっしゃるのが、ウイスキーの棚の前でスマホを取り出して何か見ている方。それはきっとサイトと価格を比べていらっしゃるのではないかと思います。送料を含めてここでかった方が安いのか高いのか。
まあ、お酒は嗜好品ですから、はたがとやかくいう事ではないですね。失礼しました。
頑固な店主
2024-06-04 12:32:54
コメント(0)
お酒の賞味期限ってあると思いますか?そのお酒がおいしく飲める期間って、ビールや缶入りリキュールなどにはそう表示されていますが、日本酒やワインなどの醸造酒、焼酎、ウイスキー、ジンやウォッカなどの蒸留酒にはそれがありません。蒸留酒とは、液化した原料を加熱して気体にし、それを冷やして液体に戻してできたお酒で、アルコール度数が高く、瓶詰めされた後も味の変化は起こりにくいお酒です。ですから、賞味期限が表示されていません。
一方の醸造酒とは、簡単に言えば原料に酵母を加え、アルコール発酵させて作るお酒のことで、日本酒・ビール・ワインがその代表的なものです。しかし、ビールには賞味期限があるのに日本酒やワインには無いのか。ビールは時間が経つほど味わいは落ちていきます。通常ビールのそれは8ヵ月ほどですが、それを超えてくると味の劣化が顕著に現れます。その劣化は、ほとんどの人が不味いと感じるものでしょう。ですから、美味しさの目安として賞味期限が設定されています。
では日本酒はどうなのか。
これから先は誤解を恐れずに・・・。
私は、異性の好みと一緒だと思います。私は男ですから女性を例に出しますと、犯罪に当たる年齢の女性が好みだと言う人もいれば、自分の親ほどの年齢が違う女性が好みだと言う人もいます。細いか太いかも重要な要素です。同じ女優でも、20代の頃が良かったとか、いやいや40過ぎてからが一番良い、などと人の好みでその時期は変わります。日本酒も同じです。出来立てが好きなのか、酒となってしばらく経ったのが好きなのか。そこには過ごした環境や出自も大きく関係しています。若いのか熟れたのか。甘いか辛いか。高いか安いか。いろんな要素が絡み合って好みになります。まさに女性も日本酒も嗜好品(失礼承知)だと思います。
「どうしてあんな女と付き合っているのか」
「あんな女を嫁にしなくても」
「いくつ歳が違うんだ」
まさにおおきなお世話なのです、その人にとって。好きだから付き合っているし、一生一緒に居たいからと結婚したのであって、傍がとやかく言う事ではないと思います。お酒も同じだと思います。
ですから、日本酒に賞味期限がないのは、人によって、味わう時期によってそれぞれの美味しさがあるからだと思います。ただし、女性も日本酒も、雑にほったらかされていてはその魅力も味も落ちます。瓶のラベルにある日付けがたとえ1年前であっても2年前であっても、きちんと保管(温度変化のない冷暗所など)されていた日本酒ならきっと美味しく味わえるはずですし、新たな魅力を発見できるかもしれません。
こんな事を言うから良く叱られます、いろんな人から(笑)。
・・・・・雑にほったらかしにって、自分に言い聞かせてるのか!?
2024-05-23 18:34:30
コメント(0)