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キリンシーグラムの思い出・・・②

 その当時(昭和50年代後半)、一軒のスナックが開店するとなると、協賛と言う名でウイスキーの現品が送られてきた。都会と田舎ではその数は違っただろうが、ここでは客席が20ほどの店なら10ケースは出ていたと思う。オープン記念と言ってキープしてもらうのは原価にしても、30数万円程度の金額にはなる。そこから店の看板代等を支払うのがお決まりだった。

 それに加えて、グラスや灰皿、アイスペールや水差し等は必要なだけ用意してくれた。キープしてもらうウイスキーやアブランデーに関してかかる費用はほぼメーカーが持った。

 しかし、これはサントリーの場合で、キリンシーグラムはそれに比べると弱かった。備品関係は同じにしても、現品協賛はサントリーの半分程度。その差は大きかった。キリンの品質の良さを力説しても、店主がキリンのウイスキーに思い入れがなければそれを使う理由がない。まして、知名度や売り上げではサントリーに遠く及ばない。これが当時のスナック業界を取り巻く環境だった。

      

 私の熱い売り込みが奏功して、キリンシーグラムのウイスキーが棚に並ぶお店を数軒作ることが出来たのだが、そのすぐ後に悲劇が襲う。

 こんな田舎の客は、自分の好みを店に押し付ける。CMに由来する知名度などを思うと、当然天下のサントリーが造るウイスキーが旨いはずだから、キリンなんてメーカーのウイスキーを置くな(そういう奴に限ってビールはキリンしか飲まないと声高に言う)。そう言ってオールドやリザーブがその棚に並び始める。そうするとその店の棚は次第に蚕食されて行って、琥珀色が透けた透明瓶の棚は、真っ黒のボトルに変わっていった。一年もしないうちにキリンシーグラムのボトルは駆逐されていく・・・・。

 それに私は全力で抵抗するも、店主からすればお客第一だし、そこまでしてキリンにこだわる必要もない。

 そんな事が数度繰り返されると、私の熱意もさすがに続かず、悔しさとともにサントリーの軍門に下った、その頃。

 開店時にそれだけの協賛をさせてくれたのに、時を置かずにこんな羽目になってしまう事を、キリンに対して申し訳なく思っていた。そう思うくらいなら最初からサントリーで話をしていこうと方向転換。頑固で偏屈な酒屋の跡取りは、葛藤もありながらキリンシーグラムと別れ?を告げた。

 今でも、ロバート・ブラウンやエンブレム(廃盤)、クレセント(廃盤)などを懐かしく思う事がある。

 そして、未だにキリンシーグラムのウイスキーには思いがある。

 スナックの勢いがなくなったこの田舎で、キリン「陸」のハイボールを、居酒屋等の飲食店で拡売しようと今は思っている。なかなか成果は現れないが・・・・。

 

2025-06-08 11:15:25

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キリンシーグラムの思い出・・・①

 私がこの仕事に関わり始めた四十数年前。

 こんな田舎のスナックもそこそこ繁昌していた。家での晩酌では普段飲まないウイスキーが良く売れていた。もちろんその当時から王道はサントリー。その地位はゆるぎなかった。その次が随分離れて・・・というか、サントリーの背中も見えないニッカウヰスキー。そして差があってキリン・シーグラムだった。その当時の売り上げを考えると、10:2:1程度ではなかったかと思う。いやいや、二位との差はもっとあったのかもしれない。20:2:1だったかもしれない。

 そんな時代。

 どんな理由かは定かではないが、先代は何故かこのキリン・シーグラムに思い入れがあったようで、その頃のお得意先のスナックの棚にはこの商品が並んでいた。跡を継いだ私も、必然とこのメーカーのしょうひんを販売していたのだが、サントリーじゃない理由を考えていくうちに、ウイスキーの中身を知ることになった。

 パッと見ると黒いボトルに入ったサントリーの「オールド」や「リザーブ」はかっこ良かった。それに比べて、キリンの製品はどれも透明の瓶に入っている。なかなか目を引かない。棚に並んだボトルを比べると、サントリーの黒いボトルの方が壮観だった。しかし、どうして黒いボトルに入っているのか、どうして透明のボトルに入っているのを自分なりに調べてみると、いろんなことに気が付いた。いい加減なことを軽はずみに言うと責任問題になりそうだから言わないが、それ以来、私もキリン・シーグラムの商品に愛着が出て来た。





 その当時、サントリーのオールドの希望小売価格は2,770円。それに対して、キリンの「ロバート・ブラウン」は2,820円。リザーブの3,200円に対して「エンブレム」は3,250円だったと記憶する。いずれも50円高い設定。キリンのサントリーに対するプライドだと思った。要は品質に対する自信だと思った。

 水割りでしか飲めないウイスキーと、ロックでも十分美味いウイスキー。当然、とっちが売れるかと聞かれれば後者だと思う。しかし、世の中はそう甘くない。おびただしいほどのテレビや雑誌の広告。そして、新規の店に対する協賛と言う物量作戦。そりゃサントリーに走っても無理はないとは思う。しかし、先代は扱ってもらうハードルははるかに高いキリンを薦めて、その当時のお得意先の多くはキリンのお店だった。

 あとで先代から聞くと、キリンの担当セールスマンとの個人的な付き合いの深さがあったらしい。私に代替わりした頃には、その方は転勤されていたようで、代わりに誰もうちの店を訪ねてくることは無くなった。しかし、偏屈者は勝手に思いを寄せているキリン・シーグラムの商品を継続して拡売に励んだ。

つづく・・・。

2025-05-22 15:44:59

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職人気質の血 SEASON③

 早速購入した庫内温度計でうちのオーブンを測ってみた。

 150℃にセットして余熱ボタンを押した。

 待つこと数分・・・・。

 それに表示された数字は・・・・なんと115℃。

 これにはびっくりだった。そりゃ表示される温度でいくら焼いても焼けないはずだ。それで導いたのが、このオーブンの設定を170℃にすると実際の温度がほぼ150℃に近くなるという事。しかし、これだけを焼くのであればそれでいいが、その他の料理をする場合には、また同じことを繰り返すのかと思うと気が重くなる。それで、メーカーに尋ねてみた。すると近くの営業所から新品の同じ型のオーブンを持って来た。普段使っているオーブンの庫内温度を測って、私の言い分をひとまず証明した後、新品も同じことをした。新品だし自社の商品には自信があるのだろう。

 そして、おなじ様に150℃に余熱設定して測ってみると・・・。

 この新品のオーブンも120℃にしかならなかった。メーカーの方は「多少、個体には癖がありますから」と言う。150℃の設定で実際の温度が120℃にしか上がらないのはその癖の範囲ですかと聞くと沈黙する。新しく持ってきた新品さえこんな調子なのだとすると、この型式の商品はすべてそうなのかと思ってしまう。たまたま不具合のある個体がうちに続けて来たという事なのかと聞くと、再び沈黙する。私は、「多少の癖」と言うなら、設定温度のせめて1割程度のプラマイなら許せると思うが、この誤差は大きいと思う。

 私の希望は、実態としてこの商品のユーザーからそんな声が上がっていることを伝えてもらうだけで良かった。買った先がお世話になっている先輩の店と言うのもあって、わざわざ出向いてもらって私の言い分を伝えられてことで納得は出来ていたから、それ以上を望んでいなかった。

 しかし、誠意を見せなきゃと思ったのか、この商品の代金を返金すると言う。二年ほど使った製品であることを思えば申し訳なかったし、そこまで求めていなかったのだが、そこに至るまでの格闘?を思えばと受け入れさせてもらった。この声が届くと信じて。

 そして、その代金に少し加えて、その先輩の店から別のメーカーの製品を購入した。その誠意を思えば、同じメーカーの上級機種と言う選択もあったが、また同じことが起こるのではないかと言う不安を払しょくできずに、今回は勘弁してもらおうと自分に言い聞かせた。

 まあ、職人気質がそうさせたのかは分からないが、機械に頼らなきゃいけない部分に、それに不安があるならそうするのではないか、祖父母も父も。

 ちなみに、あたらしく来た製品の誤差は許せる範囲だった。

 

2025-03-27 10:32:16

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職人気質の血 SEASON②

 「売り物にしたら」っていう声を頂くのは嬉しい事だが、冷静に考えれば商業ベースに乗せることは、家庭用のオーブンを使ている限り可能性はゼロだ。だからと言って業務用の設備を入れるほど調子に乗ってはいない。

 そんなこんなで、時間はたっぷりとあるコロナ禍中。台湾カステラは安定した焼き上がりを続けていると、他のスイーツにも手を出してみたくなった。それで先のサイトから「フロランタン」を見つけた。



 ナッツやアーモンド好きの私にしてみればど真ん中のストライク。これはやるしかない。こんな時間もまだまだ続きそうだ。

 レシピ通りに材料揃えて、いざ製作・・・・。

 そこにあるオーブンの温度設定で焼いてみると、台湾カステラで起こったことがここでも起きた。当たり前のことだが、適正な「焼き」を求めるために、またあの道のりを征くのかと気が重くなる。しかし、時間はある。悲しいけれど。

 これのオーブン設定温度は180℃が肝になる。何度かこの温度で繰り返し焼くことになるのだが、この180℃がまたまた悩みの種に。カステラでやっていたように、少しずつ温度を上げて焼いてみた。190、200、210・・・・ここまで来ても焼きが足りないと感じた。そして220℃まで上げてみると焦げてしまう。どうすりゃいいのかと迷宮入り。ここでやめりゃいいものを、職人の血が入っている私はこのままじゃ引けない。

  そもそも、このオーブンに表示される温度が正確なのか。レシピにあった「オーブンの癖」と言う言葉が頭をよぎった。画面の設定温度と実際の庫内の温度との違いを測るためにこんなものも買った。




 
 そして、それをオーブンの庫内に据えて余熱を測ってみると・・・・。

 つづく。

2025-02-28 10:09:33

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職人気質の血 SEASON①

 2020年、新型コロナ禍が始まった年。

 確か日本に入ってきたのがこの年の初めだった。しかし、これほどの影響があるとは思っていなかった。流行の元凶とされたお酒。それを提供するお店・・・すなわち、うちの取引先という事。飲食店には手厚い支援があったものの、そこにお酒を卸す小売酒販店や、これまたそこにお酒を卸す卸問屋などにはそれはなかった。

 しかし、そんな愚痴を言っても・・・もう何度も言ってきた・・・もう言わないと誓ったから言わないが、その時期には店を閉める訳にもいかず、かと言って店売りなどそうあるはずもなく、もてあます時間をSNSで見つけたこれを作り始めた。

 一般的には「台湾カステラ」と呼ばれている。小麦粉と卵と牛乳と砂糖とごま油などの生地を湯せん焼きが特徴のお菓子。





 ネットでレシピを調べて、一番親切な「cotta」を参考にして始めて見た。この写真はそこのものだが、見るからにふわふわで美味しそうだった。

 もともとうちの家は調理人が多い家系。祖父母も父母も叔父たちもそうだった。当然私にもその血は流れていて、ものを作ってそれを食べてもらって喜ぶ顔を見ることに元来幸せを感じる。そして、なかなか妥協をしない職人気質も持ち合わせている。それが深みにはまる原因にもなった。よし、オーブンはある。あとはレシピにある材料を取り寄せて、足りない道具も買い足して準備万端。レシピ通りに下ごしらえして、レシピ通りにオーブンで焼いてみた。

 しかし、とてもふわふわとは呼べない出来上がり。下の方は十分に火が通っていない部分も見える。

 何が悪いのか。

 レシピには「オーブンの癖もありますから・・・」とはあったが、材料の配分が違ってたのかと、慎重に数回きっちりそれぞれを計って焼いてみたのだが結果は変わらない。となると、あとはオーブンに原因があるのだろうか。焼きが足りないなら温度か時間を上げるなり延ばすなりしろという事か。両方を一緒にすると原因が絞れない。まずは時間を延ばすことにした。レシピにある「60分」を5分刻みで80分まで。少しずつは「焼き」も改善はしたのだが、いまいち納得できない。今度は温度を上げてみた。レシピには150℃とある。それを10℃づつ180℃まで上げて行った。しかし、この温度では表面が焦げてしまう。レシピにある表面にアルミホイルを被せることをしても。ここからちょうどいい時間と温度の兼ね合いをまた模索。

 行きついた結論は、このうちのオーブンなら「170℃で75分」が最適との結論を得た。ここまで来るには20個ほど焼いただろうか。その頃には、自分なりに納得できる完成度だとは思っていたが、配った皆から「美味しいかった(^^)/」とは言ってもらえた。そして、「売り物にしたら」と言う声も。

 そんな声を真に受ける私ではなかったが、嬉しくはあった。

 しかし、それがまた深みに嵌ることになる。

 つづく・・・。


【頑固で偏屈な酒屋の一言】

 犬や猫の血統書ほどあてにならないものはない! 

 

2025-02-20 11:17:13

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山崎や白州、竹鶴、響などは気を付けて!

 相変わらず続いているウイスキー人気。特に国産のサントリーやニッカの商品は、定番の「角瓶」や「ブラックニッカ」にも影響が出ていて、販売に携わる身としては、1日も早く落ち着いてほしいと願っている。

 そんな中。今、問題になっているのが偽ウイスキー。

 この問題が出始めた頃は、主に「響」でした。空き瓶を手に入れて、中身に安いウイスキーを詰めて封をする。その封に使うフイルムが市販されていたので、騙す方からすると比較的手が出しやすかった。それで痛い目に遭った方も多かったようだ。そんな偽物を手にするのはフリマサイト。提示されている価格が相場より安いからと飛びつく人がいて、手にした品物を口にして、その味に仰天したようだ。

 設定価格が相場より低いのが偽物を見破るコツだった。しかし、それも騙す方の厚かましさが勝れば、相場の価格を提示すればそれも見抜けなくなる。

 ネット上では、そんなウイスキーの空瓶が流通している。そんな私も10年ほど前に一度オークションサイトに「響」の空瓶を出品したことがある。お得意様から回収してきた空瓶。小売店で処分することがこの業界の常。しかし、産廃品と化した空瓶を処理するためにはコストがかかる。それがかからずに売り上げになるなんて何と素晴らしい事かと、軽い気持ちで出品したところ、あっという間に1,500円の値が付いて落札された。それも3本。

 それはそれで嬉しかったのだが、よくよく考えると落札のその先を考えると、あまり褒められた使い方をされないことくらい理解できた。

 もうそれっきりで、うちでは空瓶たちは産廃品として処理されているが、それらの流通は未だ続いているようだ。

 このワルサの収益を考えてみた。瓶代1,500円、中に入れるウイスキー800円、フイルム10円とする。そして「響ブレンダーズチョイス」の相場は15,000円程度とすると、手間を考えても10,000円の粗利は容易に出せる。うま味のある仕事ではある。出品者がなかなか特定できないことを考えると、購入者は泣き寝入りすることが多いのだろう。その怒りをどこにもぶつけられずに。

 そして、中には本物と信じて購入した偽物を、何も知らずにまた出品して痛い目に遭ったと言う二次被害も良く耳にする。それが、最近は山崎や白州、竹鶴などのそれも出現していると言う。響のフイルムは透明だったのだが、他のウイスキーはフイルムに独特の色がついているのだが、そのハードルも乗り越えて偽物が流通しているようだ。

 それらの商品を小売りしている身とすれば、そんな行為を見破る方法があれば広く教えたい。しかし、決定的な方法はないのではないか。敢えていくつか挙げるとすれば、ボトルキャップ、中に入っているウイスキーの色、安い価格、そして、オークションサイトやフリマサイトにある、過去の出品実績と評価が一定の物差しにはなると思う。初出品は特に警戒した方がいいのかと思う。結局、そんなサイトを利用しないことに尽きる。しかし、それが分かっていても欲しい気持ちが勝つことも心情的には理解できる。




 
 ある後輩が、中洲の高級クラブで「響」を注文したそうだ。ボーイが持ってきたそれの封を開けると、「ポン」と言う音がせず、それを怪しんだ後輩はそのボーイを問い詰めたそうだ。どうもそのボーイは偽物だとは知らず、店側がそんなことに手を染めていたようだ。お客様を連れていたその後輩は烈火のごとく怒ったのは言うまでもない。

 メーカーもその対策は考えているとは思うが、効果が表れているとは言えない。要は供給が需要を上回ればいい事なのだが・・・・。

2025-02-04 10:11:12

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謹賀新年 2025

 令和七年を迎えることができた事を、多くの方々に感謝しながら元日を過ごしております。



 このHPを昨年の春に立ち上げて、一年後の目標を設定していたのだけど、当然それには届きそうになく、その原因も理解しているつもりではいる。競合相手と比べてこの店の強みは何か?多くの方に知らしめるには何をやればいいのか?うちの店でしか買えない商品を増やす事はもちろん、今ある商品を広く告知することも大切なことだと言うことも分かる。だが、そう簡単に独自の商品ができる訳でもなく、また、闇雲に費用をかけて広告を打つ事も出来ない。しかし、できる範囲の中でそれらをやっていかないととは思う。コツコツと、そして堅実に魅力ある店作りに励む年にします。

 初詣に行った「飛形神宮」。純米大吟醸飛形の名前を頂いた山の山頂にある。初めて来たのだが急遽思い立っただけに、その「飛形」を神前に供えるために持っていけばよかったと後悔することになった。ここが何の神様が祀られているのか知らないが、このお酒がもっと多くの方々に知ってもらえるようにとお願いした。現物は後日お供えに来ると言う事も。

 そこからすぐに飛形山の山頂展望台がある。八女市街が一望できるスポットで、天気の良さも相まって、この地が穏やかに時が流れていることがわかる。世界を見渡せば、ここで暮らせている事に感謝しかない。



 その気持ちを忘れずに、この一年を自分なりに精一杯生きる事を誓った令和七年の正月でした。

2025-01-01 19:28:11

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取り上げて頂いたことに感謝!

 編集されたこの番組を、寝る前に聞くのが日課になってしばらく経つ。辛坊さんの博識と増山さんの笑い声が大好きで、そしてまたニュースの見方を正しく教えてくれると思っている。

【辛坊治郎ズームそこまで言うか】

 楽しませて頂いているお礼と、辛坊さんの著書を返信用封筒と一緒に送ると、サインを入れて返送してくれるサービスを利用するために、昨年末に飛形と星矢を送っていた。年末の番組打ち上げの際にでも、スタッフの皆さんと一緒に飲んで頂けたら嬉しいなと思っていたのだが、辛坊さんの手に届いたのが年明けだったと、新年一発目の番組の中で取り上げてくれた。届いたと言うことだけで、飲んでみてどうだったかの感想が聞けたらと思い、辛坊さんや増山さんの「X」などを確認していたけど見つからなかった。

 ならばと、ことしはそれに間に合うようにと、先週に「純米大吟醸飛形」と「星矢2020」を1本つづ送っていた。それが昨日の番組中で取り上げられていますよと横浜の知人から連絡があった。急いでも生放送に間に合わない。YouTubeの番組公式チャンネルにアップされるのを待つしかない。

 割と早く上がったチャンネルを確認すると・・・・。

 辛坊さんが言う。

「送って頂いたものを紹介すると、同じ目的で商品が送られてくると困るから、紹介を止めようと思ったけど・・・」と仰った上で、同封の手紙の一部が面白かったという事で紹介して頂いた。




 手紙には、昨年も送らせて頂いたことや、この商品の詳細や番組の感想などを書いていたのだが、そこも触れると宣伝になって、下心一杯の輩が湧いてくるのを抑止するためにそこは省いたのだろう。しかし、それにしてもありがたかったし嬉しかった。

 ただ、飲まれた後の感想が今年も聞けないのかと寂しい気にはなるが、この事をきっかけにネットでの売り上げに繋がれば、その気持ちも晴れると思う。

 しかし、今のところその反応はない・・・。

2024-12-18 13:27:09

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KuraMasterとは?

 この【KuraMaster】とは、2017年から開催されている、フランスの地で行うフランス人のための日本の伝統的な酒類のコンクールで、審査員はフランス人を中心としたヨーロッパの人たちで、飲食業界のプロフェッショナルで構成されているそうです。2024年の日本酒の総出品数は過去最多となる1223銘柄が出品され、また2021年度から本格焼酎・泡盛コンクールを新設、審査対象を拡大し、2024年度は197銘柄がエントリーされました。

 世界には日本のお酒を対象とした様々なコンクールがありますが、Kura Masterではフランスの歴史的食文化でもある≪食と飲み物の相性≫に重点が置かれて、コンクールや試飲会、各種イベントを通して、食と飲み物のマリアージュを体験する機会を創り、フランスをはじめとした欧州市場へ日本酒、本格焼酎・泡盛などをアピールする場を提供しているそうです。

 そして、公平且つ公正な審査を行うため、ソムリエたち審査員が日本酒を深く学び、自ら日本酒を正しく伝える知識を得ることを目的として、酒文化研修旅行が2017年から毎年実施され、今後は本格焼酎・泡盛の審査員が日本の蒸留酒等を学ぶための研修旅行も予定されているそうです。

 日本の酒造りが「ユネスコ無形文化遺産」に登録されたのも、こういった国際的なコンクールの影響もあると思います。

 よく観るYouTubeのチャンネルに、外国から日本にやってきた人たちを、日本食のお店に案内する的な動画があります。食事の流れで出てくる日本酒を試してみて、ほとんどの方が「美味しい」と絶賛しています。もちろん、日本で生まれた米で出来たお酒が和食と合わないはずはないのだが、それを味わった後の笑みを見ると、この業界に生きる身としては素直にうれしく思いながら観てる。

 食の国と呼ばれるフランスでこんなコンテストが開かれた意義は、日本酒に限らず、焼酎や梅酒、ジンなどのスピリッツにもいい影響がこの先あると思う。世界での人気が先行しているウイスキーに追いつく日も近いのではないかと思うし、随分と少なくなった日本酒の売上の回復を願うばかり。そして、当店の世界戦略商品「純米大吟醸飛形」や「星矢2020」が世界に羽ばたく日も近い!?のではないかと・・・。

 そんな世界的なコンクールで、「プラチナ賞」や「金賞」を受賞した商品がこの八女にもたくさんあり、そのすべてをうちの店でも扱っている。ヨーロッパの、フランスの人たちを唸らせた蔵元渾身の作品たちを味わってみてください。

 受賞酒はこちらから


2024-12-15 14:30:45

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衝撃のお客・・・その②

 この方も「角打ち」希望のお客だった。

 私が一人で店番をしている時にこの方はやってきた。60代後半だと思われるこの方、一杯飲ませてくれと言う。もちろん私は断った。すると、前に来た時は飲ませてくれたと言う。どうも私の伯母が店番している時の事だろう。仕方なくその希望を受けて、注文の品を聞くと・・・・。

「焼酎五勺、お湯割りで。それと、醤油と皿と箸を」

と言う。

 この方は、豆腐の製造販売を生業にしているようだ。そして、毎日200丁売ってこないと奥様から叱責されるそうだ。その代わり、そのノルマを達成したなら、1丁は自由にしていいらしく、それを持って酒屋の角打ちに臨むのだろう。それがその日はうちの店だったようで、その注文をして、外に止めてある二輪のペダル付きの営業車の荷乗せからそれを1丁手にして戻って来る。それを私が用意した皿に盛って、私が用意した醤油をかけて、私が用意した箸で食する。

 これだけならまだ良い。

「生姜は無かろ?」

 と、薬味まで求めてきた。基本出店であったので、その手の食材は無い。あっても断っていたと思う。そしてお湯で割るための熱湯をと言う。これも通常は用意していない。だからわざわざ沸かすことになった。




 
 この方もご多分に漏れず話し好き。軽く一時間は居ただろうか。
 
 この頃の焼酎五勺の価格は50円だったと思う。

 この50円の売り上げを上げるために、私の時給を含めるとかかった経費は1,000円を超えたのではなかろうか。一時の国鉄並みの営業効率の悪さだった。

 私の愛想の悪さゆえなのか、それともノルマが達成できなくなったのか、それ以来この方は来店しなくなった。時代は、スーパーマーケットの隆盛を迎える頃。家を個別に回って豆腐だけを売る商売の終焉だったとは思う。

 しかし、これだけの厚かましさが私にあれば、もっと売り上げが上がっていたのではと最近思う。

 

2024-12-03 10:07:07

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